この作品は東京電力のショールームの計画案です。

showroom T(調布) 画像を拡大
エコキュートの普及を目的としたショールームの改装の
プレゼンテーションをさせて頂きましたが、誠に残念ながら
実施に至りませんでした。作品のコンセプトは以下になります。
○外部のコンセプト
通りに面した街並みは、あらゆる色彩の建物が建ち並び
雑多な都市景観を呈しています。
ここで、今回の計画では「静謐感」「清潔感」を与える「白」を配し、
無彩色で引き立つようなファサードの配色計画を考えました。
このことにより、ロゴ、サインなどの「赤」系の色彩は今よりも
映えるようになります。
展示空間は通りに面した2スパンの大きなガラス面です。
東京電力が推進する「オール電化」のライフスタイルを広く
生活者に知って頂くには、体験型の空間を通り側に対し
オープンにして見えるようにすることが最も良いと思います。
実際に人が体験している様を目にし、興味を持って頂ける
機会が増えます。
その中で、分かりやすいものとして「IH」「床暖房」の2つを
各大きなガラス面から見えるように配置します。
また、ガラス面にカッティングシートで、それらの体験空間の
内容を展示し、理解して頂き、無駄な展示媒体をなくし意匠的
にもすっきりした展示を提案します。
「入口の分かりづらさ」「車庫側の入口の暗さ」の改善として
以下を考えました。
車庫側を目隠しするように「ガラスの光壁」を配置します。
ガラスの両面張りのスクリーンの中に蛍光灯を内蔵し、
照明器具として、またサインとして機能し、スロープを
上って駐車場側からのアクセスを引き立て誘導します。
ノンスリップの床材を使用し、車庫側に向かって全面スロープ
にしてレベル差を解消するのも有用であり、より展示会場に
入りやすい雰囲気を作り出します。
また、ガラスの光壁は駐車場奥の壁面にも配し、ダブルで
発光し駐車場側の閉塞的なイメージを解消します。
○内部のコンセプト
分かりやすい展示空間は、構成がシンプルであることが
大切です。ここでは、サッシの両面がガラスの「ガラスの壁」
を配し、空間を柔らかく分節することにより、普通の壁で区画
した時とは違い、奥の空間にも光が透過し、暗い行き詰まり
のような空間を作らないことを第一に心掛けました。
これにより、「IH体験室」「床暖房体験室」は繋がりのある展示
空間として機能しつつ、料理の臭いは完全にシャットアウトします。
オール電化は、まだこれからの生活像で、生活者には「美来感」
を予見させるものであります。ここでは、最も優れた外装材である
「ガラス」や「ステンレス」といった素材本来の持つ質感とシンプル
でプレーンな「白」を基調色とし、未来的なイメージを感化させる
空間を想起しました。
「ガラスの壁」は障子の太鼓張りのような佇まいで、未来感と共に
日本的な美意識でもあります。
来場者は分かりにくい活字の展示パネルには余り興味を
覚えません。基本的に無駄な展示をなくし、外部と同じく
ガラス面にカッティングシートなどにより意匠的な展示計画
を志向し、具体的な内容はショールームスタッフに聞き理解
します。
IH体験者のセミナー室はスペースの都合、「床暖房体験室」と
併用します。各々隣接し、双方の空間の行き来は問題ありませんが、
有効にどちらの空間も活用されるようにどちら側からも入れるような
動線を設けています。
また、一般の事務手続きに来られた方に対しての事務空間までの
アプローチは「オール電化」機器のショールームとして機能します。
長谷川聡
次回の「私の作品解説」はshop J(羽田)です。
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