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私の作品解説(21) round chair (2007.05.23)

この作品は、オフィスチェアーのデザインです。


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round chair 画像を拡大する


ライフスタイルや社会の変遷に伴い、私たちの生活の状況も
大きく変わりつつあります。


「SOHO」という概念・スタイルも正にその一例であり、
プライベートな空間に「職」を持ち込むことも、ごく当たり前
のことになりつつあります。


それ故、今まで以上に限られた空間の中で生活するには、
極力、固定されたモノを置かず、自由度の高いプレーンな空間
で生活することが理想であると言えるのではないでしょうか。


そのアイテムの一つとして、自由度の高い「円形」のチェアーを
提案します。この椅子に座ったまま、キャスターで移動して色々
な作業に対応することは、正に「快適」そのものと言えるのでは
ないでしょうか。


目下、D-STUDIOを通じて商品化企業を募集しております。


長谷川聡


次回の「私の作品解説」solarveilです。


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私の作品解説(20) solar band (2007.05.08)

この作品は、アイウェア型のソーラー電池システムのデザインです。


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  solar band   画像を拡大する
かわさき産業デザインコンペ2002 入賞


ITの発展と共に、私たちは、時間と場所を選ばずにあらゆる
端末を使用することが可能になりました。


唯一の欠点は、端末自らの自己発電機能がない為に、
インフラからバッテリーに充電 する為に、私たちの
アクティビティーが損なわれることです。


私たちが常に身体に装着して、太陽からの充電をすること
によって、モバイル機器は 最大限の充電効果を発揮します。
媒体の形態は、違和感なくファッションアイテムとしても抵抗
のない、アイウエア型 のソーラーパネルを採用しています。


媒体は、アイウエアでなく、ヘアバンドのようなものでも同様
の効果が得られますが、人がサングラスを頭に掛ける行為が、
違和感なくソーラーパネルを装着することとイメージが重なり、
このようなデザインを提案しました。


現在は透明のソーラーセルが開発されており、コンペの審査
のプレゼンテーションでは、そのことに無知であった為、上位
入賞できませんでしたが、そのことがあってから、ソーラーセル
は私のデザイン開発の関心となり、先に掲載しましたダイソン社
のコンペやかわさきデザインコンペで入賞するなど、大変に良い
契機になりました。


長谷川聡


次回の「私の作品解説」round chairです。


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私の作品解説(19) dual band (2007.05.01)

この作品も、アイウェア(眼鏡)のデザインです。


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  horizon   画像を拡大する
理想の匠 第1回デザインコンペ
  村井賞三席・一般賞二席


アイウエアーは、あらゆる状況での使用が想定されます。
例えば、「明るいところ」と「暗いところ」という、全く相反する
環境で使用することが想定されても、そのもの自体の様相は
何ら変わることがありません。


ここでは、その「明・暗」に着目した場合に、全く違う表情を見せる
アイウエアを考え提案します。


昼には、白色系透明で存在感のないアイウエアが、夜になると発光し、
くっきりとその存在が立ち上がるといったパラドックスのような状況が、
実は環境に即したデザインと言えるのではないでしょうか。


フレームは、強度が期待できる樹脂系の素材を想定しています。
上部フレームに蓄光性の塗料を塗装し、下部フレーム(レンズのみ)
は、無塗装と想定しています。


長谷川聡


次回の「私の作品解説」solar bandです。


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私の作品解説(18) horizon (2007.04.24)

この作品は、アイウェア(眼鏡)のデザインです。


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    horizon 画像を拡大する
  オーパスデザインアワード2001
    国際デザインコンペ 入選


ショーウインドーに飾られている「アイウェア」のデザインが
気に入って、実際に手 に取り、試着して確かめてみる。

しかし、自分には、全くアンバランスなデザインであったりする。

誰もが一度は、このような経験があるのではないでしょうか?


概して、「アイウェア」は、全体の構成に「曲線」を多用する為、
ユーザー各々の、 固有の顔の曲線(輪郭)に一致しにくいと
いうことが挙げられます。


従って、「ユーザー」は、見た目のデザインが気に入っても、
その「アイウェア」を 購入せずに、自分の顔の輪郭に
あったものを選択するというケースが多いものと思われます。


「アイウェア」が、単体のプロダクト(オブジェクト)としては、
十分に美しいもの も多々あります。


しかし、このように、数多あるデザインの中から、自分に合うもの
を見つけ出さなけ ればならないという図式は、言い換えれば、
「機能」なき見せかけだけの「形態」であり、特定の人にしか似合
わないということからも、本質的なプロダクトデザインの観点から
外れていると思います。


従って、ここでは、「アイウェア」のデザインを特化するのではなく、
標準化する方向で考えました。人固有の顔の輪郭に対して、
細い「2本の水平(horizon)なフレーム」で全体の骨格 を構成し、
「アイウェア」の形態を消去する方向でデザインしています。


また、パットの部分にも、同様のデザインを踏襲し、
人固有の顔の輪郭に対してより フィットする「シリコンパット」
の形態を提案しています。


○素材等に関して
●構造・材質
・フレームーチタン
・レンズ ー非球面レンズ
・パッド ーシリコン樹脂

●カラー
・フレームー任意(基本的には、チタン艶消し)
・レンズ ー任意(サングラス対応可能)
・パッド ー半透明色


フレームの2本の水平なラインは、「ユーザーの顔に合わせて
アジャストできます。また、フレームの基本形状はそのままに、
フレームレンズとも、様々なカラーヴァリ エーションを展開でき、
サングラスとしても、使用可能であります。


長谷川聡

次回の「私の作品解説」dual bandです。


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私の作品解説(17) moire (2007.04.17)

この作品は折り畳みのベンチ機能を備えた横断防止柵です。


moire.jpg
moire 画像を拡大する


東京の都市景観を西欧と比較した場合、その美的観点での
大きな相違点は道幅にあ り、それにより安全対策上、横断
防止柵が必然的に設置されることになる。


これが、東京の醜悪な都市環境を形成している一因ともなって
おり、一方で、西欧の街並みは視線の切れない美しい「道」が
形成される。


車からの事故防止の為には、ガードレールは不可欠でありますが、
美観が損なわれてしまいます。


これを抜本的に改善することは出来ないが、その横断防止柵の
デザインを改善す ることにより、美しい「道空間」を獲得すべく
横断防止柵『moire』モアレ(干渉縞)を提案し ま した。


『moire』モアレは、柵を面として構成せず、線上のルーバーによって
構成する こ とにより、視線の切れない景観を創り出します。
通過する人をそのルーバー越しに観ると干渉 縞 として見え、
視覚的に他者とインタラクティブな関係性が形成されます。


構造・素材は、外側のルーバーをスチールパイプで構成し、
ガードレールとしての強度を確保すると共に、内側には、
座面がユニットとして組み込まれており、その機能上及び
安全上、軽量 の アルミニウムパイプを使用することにより
合理的に構成されます。


その他、シートはクローザーを設置し、使われない状態では
常に遮蔽している状 態にし、器物が破損しないようにしました。


また、開閉時の危険を避けるために、各ユニットの両端に
アルコーブを設け、そこには植栽を施す計画としました。


デザインとしては、先の要素以外には、極力薄い納まり(奥行き65cm)
にすると共 に、シートが取出し易いように座面先端の方を柵より幾分
高くしました。


使用シーンとしては、バス・タクシー乗り場のベンチとして、また
あらゆる街中 の横断防止柵としての使用が想定されます。


また、近年までは「ジベター」(地面に平気で座る若者の通称)が
社会的に問 題 視されていましたが、都市にこのようなストリート
ファニチャーを適宜配置することにより、それらの好ましくない場面
の減少にも貢献するのではないでしょうか。


譜線上の音符が美しい音色を奏でるように、このあたかも譜線状の
『moire』モ ア レに集う人々によって、美しい、賑わいのある街並み、
路地空間等の良好なアメニティーが 形 成されることでしょう。


長谷川聡

次回の「私の作品解説」horizonです。


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私の作品解説(16) sound ball (2007.04.10)

この作品は振動板にエキサイター(ムービングマグネット型磁気回路)
を採用してのデザインコンペティションの応募作品です。

soundball.jpg
sound ball 画像を拡大する


このユニットは、薄く固い板状のモノに取り付けるだけで、
そのものがスピーカーの振動板になるという、画期的な
モノであります。


特徴としましては、遠くまで距離減衰しないで音を伝える
ことが出来る反面、一般型スピーカーに比べ、近距離では
音質が低いという欠点も併せ持ちます。


この平面スピーカーの振動板は、理論上1:1.14が理想であり、
この形状の比率の楕円を振動板として採用しています。


素材については、ボディーをアルミニウムで想定していましたが、
高コストの為、商品化を視野に入れ、硬質プラスチックにより試作
を致しました。


機能的にも、素材の選択に関しても、合理的なものを提案する
趣旨の元、プラスチック本来の透明感を生かしたフロストクリアー
のバリエーションも提案しました。


また「light ball」という照明器具も新たに提案しました。
これは、振動板が発光するイメージが、プラスチック素材では、
熱が隠り危険であった為、別々のオブジェとして製作した為です。


ボディーは「sound ball」同様に1:1.14の楕円で刳り貫かれた
球体を使用しています。


これにより、形態的に「音と光」のコラボレーションを認識できます。
これは、五感に於ける二つの感覚を司るものです。


この他に、例えば、アロマテラピーの「smell ball」など、
他の感覚のballを提案することにより、更にインテリアを
多様に演出することが可能であると思います。


長谷川聡

次回の「私の作品解説」moireです。


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私の作品解説(15) muffler (2007.04.03)

冬のトイレは寒く、居づらいものであります。

便座ウォーマーは一般化しつつも、扉の足元から
入り込む隙間風に、冬のトイレでの居住性の悪さを
感じることは多いものです。


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muffler 画像を拡大する


ここでは、コンセントの位置に着目し、直接差込式の
小型ファンヒーターを提案することで、足元に暖をもたらし、
冬のトイレの居住性の向上を目指しました。


長谷川聡

次回の「私の作品解説」sound ballです。


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私の作品解説(14) calyx (2007.03.28)

高齢者の介護は、家族にとって大変な負担となります。


シャワーヘッドの位置が固定された箇所でしか使用でき
ないことは、介護者にとって、かなりの重労働となります。


この状況を改善すべく、大きなの吸盤と一体となった
シャワーヘッドを提案しています。


calyx.jpg
calyx 画像を拡大する


これは、人間に限らず、ペットのお手入れにも
役に立つものと思います。


また、このフックのヴァリエーションとして、
自由な位置に取り付けることの出来る手すりを
開発することも視野に入れています。


長谷川聡

次回の「私の作品解説」mufflerです。


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東京モード学園 講師就任のお知らせ (2007.03.26)

お世話になります。

この度、長谷川聡が学校法人東京モード学園インテリア学科講師
として教鞭をとることになりましたので、お知らせ申し上げます。

東京モード学園は、各界で活躍するアーティストを多数輩出した実績
のある、由緒あるアーティスト養成校です。東京、大阪、名古屋および
フランス(パリ)に校舎があります。

なお、デザイナーとしての活動は、これまで通り行ないますので、
今後ともデザイナー長谷川聡の更なる活躍にご期待下さいませ。


フィールドストーン株式会社
アーティストマネジメント事業部





私の作品解説(13) fluorescence dress A (2007.03.21)

「fluorescence dress A」の解説をお送りします。


fda.jpg
fluorescence dress A 画像を拡大する


この作品は、「fluorescence dress S」のアクリルによるバージョンです。
コンセプトは前作同様ですが、より商品化を目指したプロトタイプです。
フロスト(半透明)加工したシェードにより、柔らかな光を創出します。


因みに、作品の試作は倉俣史朗さんの照明の加工を手掛けた
アクリル職人にお願い致しました。


前作と比較の上、ご覧頂ければと思います。


長谷川聡

次回の「私の作品解説」calyxです。


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私の作品解説(12) fluorescence dress S (2007.03.14)

この作品は、岐阜市主催の「あかりのオブジェ展(第13回)」
に入選し、プロトタイプを製作し出品した作品です。

「提灯」は岐阜市の地場産業であります。


fds.jpg
fluorescence dress S 画像を拡大する


コンセプトは以下の通りです。


「提灯」は、日本の伝統工芸であるが、日常の生活では、
馴染みの薄いモノになってしまっています。


この、古き、良き、日本の知恵を現代の生活空間に再生させたい。


そこで、線形の蛍光管のスタンドをシンプルなフレームで構成し、
それを自由な形のシェードが覆う形で、現代の「提灯」として提案
しています。


フレームのヴァリエーションとしては、「鉄」「アクリル」など、
シェードのヴァリエーションとしては、「和紙」「布」などを
想定しています。


蛍光管においては、一般蛍光管の中でも、演色性のある
電球色の蛍光管を用いることを想定しています。


作り手が、使い手に、ある決まった形を提案するのではなく、
使い手が「時」「場所」「目的」を問わず、自由にシェードに
思い思いのシルエットを与えることが出来ることと、
使い手の年齢・性別を問わないことも特徴であります。


現状はスチール製のスケルトンでの商品化検討ですが、
コンペ段階では、和紙などを自由にシェードに巻き付けて、
生活者が各々の個性を楽しむ提案をしていました。


これが、蛍光灯のドレス=「fluorescence dress」です。


また、蛍光管の容量に合わせ、蛍光管自体の長さを変える
ことにより、別規格も同様に、柔軟に展開することが出来ます。


試作の段階で、本体のシンプルな形状に対して、
簡易なディテールを検討している為、生産性の上でも、
商品化を視野に入れています。


長谷川聡


次回の「私の作品解説」fluorescence dress Aです。

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私の作品解説(11) phenomenal veil (2007.03.07)

この作品はサイクロン掃除機で有名なダイソン社とJIDA
(日本インダストリアルデザ イナー協会)
の共催による
デザインコンペで入選した作品です。


p-veil.jpg
phenomenal veil  画像を拡大


30歳以下限定のコンペで、私も当時は、まだ20代でした。


ダイソン社も、この先どのような家電が商品化できるのか、
単なるアイデアに留まらず、商品化の実現可能性をも考慮
して審査されたようです。


やはりbar-code veil に続き、ソーラーセルを使った想定の
デザインです。特色としては、今の時代の先端で開発され
ている、透明なソーラーセルを使った点です。

作品のコンセプトは以下の通りです。


インフラからの電源によらない、自己発電による自立した
照明器具の提案です。シリンダー状の透明ソーラーセル
(アモルファス)が、日中の太陽エネルギーをバッテリーに
充電し、内部に組み込まれた照明器具の電源となります。


昼は、ソーラーセルのフォルムですが、夜に内部照明が点灯
されると光源が視認され、シェード部は、セルの電熱線が浮
かび上がり、物質的なオブジェから透明なランプシェードへと
様相が反転します。


また、照明から発光された光のエネルギーを、再度バッテリー
にエネルギー変換することも想定しています。


とても合理的なデザインですが、なかなか昼だけでの充電では
実現化は難しく、インフラからの電源も使用するハイブリッドな
構造にしないと、現在の技術では難しいようです。


ですが、講評・交流会では、審査員のシミオン・ジュップ氏*の
印象に残った作品の一つだったようで、とても良い評価を頂き
ました。


長谷川聡

*シミオン・ジュップ(Simeon Jupp)氏
Simeon Jupp氏は、Dyson社の創立以来、創業者のJamesDyson氏
と共に、製品の開発・デザ インを担当してきたR&Dディレクターです。

次回の「私の作品解説」fluorescence dress Sです。

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私の作品解説(10) bar-code veil (2007.02.28)

今回から、プロダクトデザインの作品解説を連載いたします。

この作品は2003年度の「かわさき産業デザインコンペ」にて
優秀賞一席を獲得した作品です。


barcode.jpg
bar-code veil  画像を拡大


私の尊敬するデザイナーであり、このコンペの審査員であった
深澤直人氏から最優秀賞に推薦されたものです。


結果的には優秀賞でしたが、私には深澤直人さんに推薦された
ことが、大賞を獲ったに値する程うれしく、思い出深い作品です。


この作品は時代の先端の素材を用いることで、新しい照明器具
の在り方を考えました。


この作品を含めまして、ソーラーセルを用いたデザインは複数に
のぼり、この後の作品でも、いくつか取り組んでおります私の
デザイン開発の対象でありますので、今後追って解説いたします。


私たちは、自然光の差し込む明るい生活空間を志向しますが、
直射日光は「shade」(=日除けルーバー)などの遮光器具で
「遮光」或いは「調光」して生活しています。


この「窓」から室内にもたらされるべき太陽光(エネルギー)を、
多結晶ソーラーセルで発電し、充電されたエネルギーを、夜間照明
として転換することを意図し、「shade」型の自己発電・照明器具を
提案しました。


システムは、外部側に「多結晶ソーラーセル」を、内部側に
「EL(エレクトロ・ルミネッセンス)」を一体化したルーバーが、
昼は太陽光を受けて「発電」し、夜は「発光」するというシンプル
な構造です。


夜間の照明器具としては、「shade」のルーバーの向きを変えて
「遮光」するという私たちの日常の習慣化した行為が、照明器具
の「調光」の機能として置き換えられます。


また、夜間も窓から「採光(=人工照明)」出来ることは、生活空間
の在り方に新しい感覚をもたらすことになるかもしれません。




長谷川聡

注:
EL(エレクトロ・ルミネッセンス):電気を通すと光るという意味で、
携帯電話の画面などに使われる発光する膜状のディスプレー。

ソーラーセル:光起電力のことで、太陽電池とも呼ばれます。


次回の「私の作品解説」phenomenal veilです。

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私の作品解説(9) dentalclinic K(東大和) (2007.02.20)

この作品は歯科医院の改修計画案です。
現在計画進行中です。



dentalclinic K(東大和)画像を拡大


今回の改修計画においてはまず、クライアントから集客効果が
上がるデザインを、との命題を頂戴しました。


予算を考え、集客効果を上げるために、改修箇所を「待合い室」
「カウンセリング室」「医院長室」の3点に絞り計画いたしました。


イメージとしては、主婦層が気兼ねなく診療待ちできるような
お洒落なカフェサロンです。


あくまでイメージですが、コーヒーを片手に本を読み、
音楽を楽しむような…そんな歯科医院の待合い室があっても
いいのではないかと考えました。


また、子供もお行儀良く診療待ちできるような、そんな待合室で
あって欲しいとの思いも込めました。


カウンセリング室はプラン上、手狭となりますので、落ち着き感
のあるナラ材を仕上げとして、医院長室とは繋がりを感じさせる
ガラスの壁とし少しでも広く見えるように考えました。


将来的な柔軟性を考え、余分な造作は作らない計画として
います。詳細についてですが、収蔵するカルテが多く、
頻繁に裏の収納に行ったりするのは業務が滞るので、
出来る限りの量のカルテを受付に収納するようにしています。


ですが、ナラ材練付けの美しい家具に収納するので美感は
さほど損ないません。


また、たくさんのカルテ量の陳列は、たくさんの患者が来る
良い歯科医院の証ともなります。


歯の手入れについてなどのポスターはクロス仕上げの壁に
張って剥がしたりするとセロテープで汚くなります。


ここでは、カウンター下、洗面側の壁を「強化ガラス」仕上げとし、
両面テープで貼って剥がせる綺麗な壁を提案しています。


出来ることならポスターもデザインする想定です。


受付脇の棚には、アクリルの商品ディスプレーを設け、
歯磨きなどに関するクッズを陳列し販売します。


洗面と本棚はデザイン的に統合し、一つの綺麗なサイドボード
としました。


長谷川聡

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私の作品解説(8) shop J(羽田) (2007.02.13)

この作品は羽田空港搭乗ゲート内のJALUXショップの計画案です。



shop J(羽田) 画像を拡大


店舗の改装のプレゼンテーションをさせて頂きましたが、
誠に残念ながら実施に至りませんでした。
作品のコンセプトは以下になります。


今計画においては、客の動線が重なり合って混雑するのを
解消する為に、客が適度に分散されて回遊する動線が取れる
ようなプランニングとしました。


また商品の補充や客への対応がしやすいように、店員の動線
もサービス部分を中心に回遊する動線としました。


レジは搭乗口側に纏めて設けがちでありますが、その場合、
一方の通路側に人が滞留し通路幅を大きく変えるなどの対策
が必要な上、対策を講じても客動線が交錯しがちです。


ここでは、敢えて搭乗口とは逆側にもレジ台を配し、急いで
会計する必要のない方などがゆとりをもって会計できるように
しています。


雑誌売場は店内にレイアウトすると、立ち読みをする方の滞留が
生じ、店内混雑の原因になってしまうのが現状です。

ここでは店外側に可動のラックを設置することにより混雑の緩和
を想定しています。


詳細についてですが、各什器は直ぐに商品の補充が出来るように
ディスプレー部下部にストック用の収納を設けています。


商品の補充に店員が手間取らないことを想定しています。
取り立てて常に大きな負荷の生じるディスプレー部ではないですが、
徐々に進行する摩耗を避ける為にも、天板部などの仕上げは
コーリアン(*1)を使用します。これにより、メラミンなどよりも高い
質感も感じることが出来ます。


また、商品を出品する企業にとって重要な広告面となる
コルトンボックス(*2)ですが、店内のみではなく、外部通路側
からも視認出来るように、通りに対する開口部分までボックス
を手前に設置します。


また、屋根付きのワゴンの上部にも企業の広告を入れられる
よう想定しています。


それから大切なことですが、入口部分の段差を解消する意味で、
スロープを既存より大分緩やかに緩和し、誰でも有用に利用でき
るように配慮しています。

健常者には見えにくい部分での配慮も、お客様に対する大切な
心配りです。


*1コーリアンとは 
      人工大理石のこと

*2コルトンボックスとは 
      コンビニエンスストアなどの店舗の業界用語
      企業名や商品の画像を入れた照明組み込みの
      広告ボックス


長谷川聡

次回の「私の作品解説」dentalclinic K(東大和)です。


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私の作品解説(7) showroom T(調布) (2007.02.06)

この作品は東京電力のショールームの計画案です。


showroom T(調布) 画像を拡大

エコキュートの普及を目的としたショールームの改装の
プレゼンテーションをさせて頂きましたが、誠に残念ながら
実施に至りませんでした。作品のコンセプトは以下になります。


○外部のコンセプト
通りに面した街並みは、あらゆる色彩の建物が建ち並び
雑多な都市景観を呈しています。
ここで、今回の計画では「静謐感」「清潔感」を与える「白」を配し、
無彩色で引き立つようなファサードの配色計画を考えました。


このことにより、ロゴ、サインなどの「赤」系の色彩は今よりも
映えるようになります。


展示空間は通りに面した2スパンの大きなガラス面です。
東京電力が推進する「オール電化」のライフスタイルを広く
生活者に知って頂くには、体験型の空間を通り側に対し
オープンにして見えるようにすることが最も良いと思います。


実際に人が体験している様を目にし、興味を持って頂ける
機会が増えます。


その中で、分かりやすいものとして「IH」「床暖房」の2つを
各大きなガラス面から見えるように配置します。


また、ガラス面にカッティングシートで、それらの体験空間の
内容を展示し、理解して頂き、無駄な展示媒体をなくし意匠的
にもすっきりした展示を提案します。


「入口の分かりづらさ」「車庫側の入口の暗さ」の改善として
以下を考えました。


車庫側を目隠しするように「ガラスの光壁」を配置します。
ガラスの両面張りのスクリーンの中に蛍光灯を内蔵し、
照明器具として、またサインとして機能し、スロープを
上って駐車場側からのアクセスを引き立て誘導します。


ノンスリップの床材を使用し、車庫側に向かって全面スロープ
にしてレベル差を解消するのも有用であり、より展示会場に
入りやすい雰囲気を作り出します。


また、ガラスの光壁は駐車場奥の壁面にも配し、ダブルで
発光し駐車場側の閉塞的なイメージを解消します。


○内部のコンセプト
分かりやすい展示空間は、構成がシンプルであることが
大切です。ここでは、サッシの両面がガラスの「ガラスの壁」
を配し、空間を柔らかく分節することにより、普通の壁で区画
した時とは違い、奥の空間にも光が透過し、暗い行き詰まり
のような空間を作らないことを第一に心掛けました。


これにより、「IH体験室」「床暖房体験室」は繋がりのある展示
空間として機能しつつ、料理の臭いは完全にシャットアウトします。

 
オール電化は、まだこれからの生活像で、生活者には「美来感」
を予見させるものであります。ここでは、最も優れた外装材である
「ガラス」や「ステンレス」といった素材本来の持つ質感とシンプル
でプレーンな「白」を基調色とし、未来的なイメージを感化させる
空間を想起しました。


「ガラスの壁」は障子の太鼓張りのような佇まいで、未来感と共に
日本的な美意識でもあります。

 
来場者は分かりにくい活字の展示パネルには余り興味を
覚えません。基本的に無駄な展示をなくし、外部と同じく
ガラス面にカッティングシートなどにより意匠的な展示計画
を志向し、具体的な内容はショールームスタッフに聞き理解
します。


IH体験者のセミナー室はスペースの都合、「床暖房体験室」と
併用します。各々隣接し、双方の空間の行き来は問題ありませんが、
有効にどちらの空間も活用されるようにどちら側からも入れるような
動線を設けています。


また、一般の事務手続きに来られた方に対しての事務空間までの
アプローチは「オール電化」機器のショールームとして機能します。


長谷川聡

次回の「私の作品解説」shop J(羽田)です。


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私の作品解説(6) ticketcenter S (横浜) (2007.01.30)

この作品は相鉄観光のチケットセンターの計画案です。


ticketcenter S(横浜) 画像を拡大

横浜駅地下街「ダイヤモンド」のテナント改装の
プレゼンテーションをさせて頂きましたが、誠に残念ながら
実施に至りませんでした。作品のコンセプトは以下になります。


旅行代理店の空間は接客空間とそれをサポートする
バックヤードから成り立っています。


とかく、煩雑な業務に追われ接客空間も雑然となりがちですが、
バックヤードに十分な容量を持たせ、執務空間にモノが
余り置かれず快適な空間となることで、来店者に対して心地良く、
スタイリッシュなチケットセンターとして機能します。


従業員の動線は、行き止まりなく回遊するような空間として
設計することにより、スピーディーにスムーズに来店者に
対してサービスを提供することが出来ます。


40歳代の女性と団塊世代をメインターゲットと捉え、
落ち着いたイメージや空間の親しみやすさなどを考え、
日本の伝統工芸である漆の「朱と黒」の色彩を基調色として
提案しています。


メインのチケットカウンターの存在感を引き立たせるため、
他の部分は「白」系に配色しています。


中央に凸型のチケットカウンターを配しているため、
来店者の領域の壁面が増え多くのパンフレットラックの
フェイス数を設置できます。


また、アクリルの透明なラックがステレオタイプ化していますが
そのチープ感を解消するために、木製のものを想定しています。


尚、「木」と「ガラス」の絶妙な相性の質感としたいところですが
安全性を留意し、ガラスではなく「ガラス色」のアクリルを採用
します。


また、その他も含めて「木」部は練付材とし、下地を
フレキシブルボードなどで製作し、防火性に留意しています。


中央カウンター上部には電光掲示板を設けることを提案します。
地下街であるため、外界の状況を把握しにくい現状を考慮し、
時刻や天気などの情報をリアルタイムに掲示し、来店者の
利便性を高めました。


店内でチケット予約等をしている時は、外部からの視線も
気になるものです。しかし、閉じた空間としてしまうと、
今度は入りにくい雰囲気を作ってしまいます。


ここでは、ガラスで開放的な空間を作り出しながら、
目線の高さにロゴで社名の「SOTETSU TRAVEL」を
入れることにより直接的な外部からの視線をカット
しています。


フェイス数 
      旅行代理店の業界の用語で、カタログの設置数を言います。
      店側としては見やすくフェイス数が多く取れることが重要な
      要素となります。

練付 
      構造を合板などで製作し、表面に高級な木材の化粧板を
      張り付け木目の美しい高級な化粧材とすること

フレキシブルボード 
      その名の通り柔軟に色々な部分での使用が想定でき、
      耐火性のあるボード材です。
      固いですが比較的加工しやすいのが特徴です。


長谷川聡

次回の「私の作品解説」showroom T(調布)です。

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私の作品解説(5)showroom M(西新井) (2007.01.23)

この作品は外装建材の販売代理店「M」社のショールームです。


showroom M(西新井) 画像を拡大

建築本体からの新築工事で、当方はショールームの
インテリアデザインとファサードのデザインを依頼されました。
建築が竣工してからの工事ですので、現在進行中です。
コンセプトは以下になります。


ファサード全てがショーウインドーとなるように。
大通りに面した東面の間口を全面ガラスのカーテンウォールとし、
通りに対して大きく解放して、誰もが入りやすいショールームを
意図しました。


ショールームの主役は「商品」です。
お客様が様々な色の、また、様々な素材を吟味するにあたり
商品が映え、作品が主役となる美術館のようにホワイトキューブ
の空間としました。


この設計の大きな特長は間口全面がショーウインドー
となっていることですが、プラン的には奥をオフィスルームとし、
手前をショールームとリニアに明快に区分けしています。


奥まったオフィスルームは、壁で区画され薄暗い空間に
なりがちですが、間仕切り壁をガラスとし、明るいオフィス
空間を目指しました。


また、天井まで壁を延ばさないことにより、空間の広がりが
感じられます。「office S」の考え方を踏襲しておりますので
ご参照下さい


ショールームは横長な方形空間ですが、正面左側のエントランス
より入り、オブジェ的な展示棚群を回遊しながらゆっくりと右奥の
商談エリアへ移行していきます。


このように空間はリニアで無機的でありながら、有機的な動線計画
となっています。


長谷川聡

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私の作品解説(4) office S(九段下) (2007.01.16)

この作品は税務会計事務所のインテリアデザインです。


office S(九段下) 画像を拡大


こちらのオフィスは賃貸物件です。
施主はこの空間を所有している訳ではないので、
テナントを出る時は現状復旧しなくてはなりません。


使いやすさ、見た目の美しさはもちろんのこと、将来の
退去時にかかる費用を可能な限り抑えて差し上げたい
という施主への配慮を念頭に、柔軟なプランニングと
デザインをご提案しました。


施主の要望は「来客スペース」と「執務スペース」の
エリア分けでした。様々なプランを練りましたが、
両スペースを壁で区画すると「来客スペース」は
大きな開口部のある明るい空間ですが、「執務スペース」
が小窓のみの薄暗いバックヤード的な空間になり、
そのままではよくある悪しきゾーニングになってしまいます。


そこで、両スペースのエリア分けを「磨りガラス」の半透明な
壁とし、採光は確保しつつ、お互いのプライバシーも確保
できるように考えました。


それと、冒頭で申し上げましたように大掛かりな工事としない
ことと、空間の広がりを考慮して天井には壁が接しないエリア
分けを考えました。


床だけでは壁は固定できませんので「壁」ではなく、コート掛け
と飾り棚という機能を付加し壁に厚みを与え「家具」を配置する
ような形でエリア分けすることにしました。


これは半透明な壁に厚みをもたせることで、視覚的に人の行為
が透けて見えないようにするとともに、よりお互いのプライバシー
を確保しやすいようにするための配慮です。


その結果、内装工事としての項目が

「家具工事」
「ガラス工事」
「サイン工事(ロゴのカッティングシート張り)」
「電気工事(家具組込みの間接照明)」

に集約されましたので、工期の余裕を施主から頂き、
親請けの内装業者を立てずに分離発注することになりました。


分離発注に対する私の考えは、先のコラムに掲載して
おりますので、以下ご参照下さい。

参考コラム:
芝公園のラウンジ (2006.10.19)
「分離発注」について (2006.10.27)
工事業者の請負形態とその組織図 (2006.12.26)
デザイナーの役割と意義 (2006.12.27)


作品に対する考えとしては「studio F」に共通する点も多く、
今、改めて顧みるとインテリアデザインと家具デザインの
中間領域にあたるところに自分の興味が向かっているよう
に感じるとともに、このようなデザイン手法はその後の作品
にも傾向として見受けられ、新たな展開を考えることが自身
の次の課題であると受け止めました。


長谷川聡

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プロダクトデザインのコンペとは (2007.01.12)

先日の「私の作品解説(3) studio F」を掲載後、読者の
皆さんからコンペに関するご質問を頂きました。

「コンペにはデザイン画だけを提出し、実物の提出は
しなかったのですか?デザイナーが自ら実物か模型
を作って、コンペに提出するものだと思っていました」

また、

「これは長谷川さんのオフィス以外にもどこかで使われ
ている実物があるので しょうか?」

というご質問もいただきました。

以下、お答えいたします。


プロダクトデザインのコンペでは、次の3通りの形式に
大別できます。

1.「デザイン画(図面を含む)」のみで審査されるコンペ

2.「デザイン画」と「モックアップ」(試作模型)を最初から同時
 に提出 して審査されるコンペ

3.一次審査に「デザイン画」、二次審査に「モックアップ」を提出
 して審査されるコンペ


今回のケースは3番目でして、さらに細かく言えば、モックアップ
製作補助費 を助成されたデザイナーが自身でモックアップを用意
する場合と、今回のよう に地場産業が絡んだコンペでは、協賛
メーカーと協働してモックアップを用意 する場合の2通りがあります。


このコンペで入選した「studio F」は、商品化するというよりは
「実験的」な要素の強いデザインのプロトタイ プなので、展覧会
向けに試作されましたが商品化には至っておりません。

そのような事情と、コンペ時も当方のオフィススペースを想定して
デザインしたと いう意味も踏まえ、インテリアデザインの区分に
掲載させて頂いております。


長谷川聡

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私の作品解説(3) studio F (池袋) (2007.01.09)

この作品はインテリアの部門に掲載しておりますが
実験的な家具デザインでもあります。


studio F(池袋) 画像を拡大


2000年に開催された「第15回国民文化祭広島2000」
という大きな公共のイベントの中心企画の一つとして、
婚礼家具の産地である広島県府中市の地場産業の
低迷から新たな市場の開拓を目的として企画された
「未来の木製家具デザインコンペ」に応募し入選した
作品です。


このコンペでは入選した作品は府中市の協賛により
実際に作品を製作し「第15回国民文化祭広島2000」
にて展示されることになっており、展覧会終了後には
実際に製作した家具がデザイナーに贈呈されること
になっておりました。


この作品の名称は「studio F」ですが、実は私のスタジオ
「FULL PRODUCT DESIGN STUDIO」から取った名称で
ありまして、実際に入選した際に作品を進呈されることを
念頭に置き作品をデザインしました。現在は実際に私の
スタジオに設置してあります。


この当時の私は「可変性」「双方向作用」といったことを
色々な作品のデザインを通じて考えていましたが、その
一つがこの作品になります。


「建築」「インテリア」「家具」といったものは一般的には
物質としての存在感とともに固定化されたモノという
イメージが思い浮かぶかと思います。その概念を何とか
払拭したいという当時の自分の思考が伺える作品です。


また家具の「高さ」「位置」と「機能」との関係を積極的
に考えたことを思い返しました。


積層している板は厚みが50ミリなのですが、例えば
平均的な大人の身体サイズで言えば高さが400ミリ
の位置の板は椅子に、700ミリの位置の板はテーブル
になり得るといったことを具体的にイメージしていた気
がいたします。


家具を使う時、自分で家具を動かし形を自由に決定
できる、そのような家具の在り方があれば良いなと
いう思いは今にも通じています。


最後に作品のコンペに応募した時のコンセプトと
審査講評を掲載いたします。


○コンセプト
従来の家具はその形態のもつ限定された機能としてしか使用する
ことが出来ず。ライフスタイルの変化に対応することが出来なかった。
暮らしの未来を考えた時に、可動性のある多用な使い方の可能な
家具の必要性を感じた。動かすこと。自らが家具を動かすことにより
家具との新しい関係性の見えてくる。
そのような「対話の出来るような家具」をデザインした。


○審査員講評
室内空間での家具の大きさやボリューム感の在り方を単板の
可動積層によって実験的に表現したコンセプトデザインとしての
魅力があります。実際にこの作品を使用するのは難しいのですが、
この作品には室内での家具の立体としての容積や視覚的ボリューム
感を使用条件やその時の気分でどんどん変化させられる家具という
ユニークなアイデアが潜んでいます。


協賛:広島県府中市
製作:宇野木工株式会社(広島県府中市)


長谷川聡

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私の作品解説(2) club GARDEN (六本木) (2007.01.02)

この作品はいわゆる「club」です。

基本構想、基本デザインを建築家・新堀和巳氏と協働し、
実施デザイン、リニューアルを私が手掛けました。


club GARDEN(六本木) 画像を拡大

クライアントは、この業界では著名な方で、「J-Trip Bar」
「J-mens」「club RING」と立て続けにヒットを飛ばしてきた
プロデューサーです。(いずれも90年代にヒットした店で
現存しません)


club GARDEN」は、R&B、ダンスクラシックを中心とした
選曲の大人の社交場として2002年にオープンしました。


クライアントのコンセプトは「AFRICAN LIVING」と何とも難
しいテーマでしたが、「大人がリラックスして寛げる場
を志向しました。


まず、この店の顔としてのエントランスの大きな外部階段を
「白」のプレーンな空間とし、都会の雑多な喧噪から一度
リセットして来客を内部空間に導入します。


そして、内部空間全体も敢えてモノトーンでプレーンな彩色
の空間とし、その中に美しい日没の太陽(オレンジ)をイメージ
したDJブースや、豊かな自然(緑)をイメージしたパウダールーム
などのコンセプトカラーを配しアフリカのリビング(生活空間)の
情景をイメージし、人混みの中でも各空間が視認しやすいような
サイン的でもある空間の在り方を提案しました。


それと補足ですが、彩色についてはモノトーンとは言うモノの
研究・実験をした上で、人の表情が映える微妙な色彩を与え
ています。


プランニング的には「ギャラリー」「バー」「ディスコ」「サロン」と
4つの機能空間を明確に規定し回遊する動線を与えることで、
そのコンプレックス(複合空間)が、新しい「club」であると想起
しました。


また、この各空間がお互いの特性を生かした構成となるように、
「音の大きさ」「照明の明るさ」を各々変化させ、「音」と「光」の
グラデーションにより、既存の一体型の大箱である「club」の空間
を払拭し、様々な空間を楽しんでいただけるように意図しました。


また、この店の「ギャラリー」と名付けた空間には、私の友人
である画家のオオサワアキラ氏による大きな作品(ペインティング)
が展示され、この店の顔となっています。


展示されているオオサワ作品は、この「club GARDEN」の現場
で工事と同時進行でライブ制作して頂いたので、「アート」と
「デザイン」のコラボレーションと言えるかと思います。


絵の題材となっている風景や情景もこの時、この場所で彼が
インスピレーションを受けて描いたことが分かる大変興味深い
作品となっています。


この店のデザインを通して、人の「コミュニケーション」「身体感覚」
「動態」といったことを学びました。




長谷川聡


クラブ「ガーデン」 (六本木)公式サイト

次回の「私の作品解説」studio F/2000です。

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新年のご挨拶 (2007.01.01)

明けましておめでとうございます。
昨今、様々な分野でデザインのニーズは強まってきておりますが、
まだ一般化したというには程遠い状況であると私は感じております。


もっと、デザインが一般化され、デザイナーという職能が
広く認知されるよう地道に頑張って参りたいと思います。


個人での活動では何をするにも困難が伴い、一昨年からは
インテリアデザイン中心の活動に移行しておりましたが、
本年度はプロダクトデザインにも重点を置いて、空間に
トータルで関われるようなスタンスで仕事に取り組んで
いきたいと思います。


本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。


平成19年元旦   


フルプロダクトデザインスタジオ 
長谷川聡





デザイナーの役割と意義 (2006.12.27)

デザイナーという職業が昨今メディアで取り上げられるようになりましたが、
まだ一般に認知された職能ではないというのが私の率直な意見です。


概して、デザイナーにデザインを依頼するとデザイン料が高い。
そのように思われている方が多々いることと思います。


ここではデザイナーの本来持つ意味を平易に理解いただけるように
ご説明したいと思い ます。



   図を拡大


まず、上図に示しますように健全な工事が行われる時には当事者
として「施主」「デザイナー」「施工業者」という3者が存在します。


しかし、下図のように「施主」「施工業者」の2者により直接的に
工事契約を結び、施工者が設計も含めて請負う形が一般化して
います。


   図を拡大


それはやはり、「デザイナーにデザインを依頼するとデザイン料が高い」
という誤解と、デザイナーに頼むには敷居が高いといった考えが広く
一般化しているからに他な りません。


しかし下図のように「施主」が工事を生業にしているプロである
「施工業者」に設計を任せ図面と見積書を提示されても、それが
理にかなった設計であるのか?妥当な工事代金であるのか?
工事の素人である「施主」が判断しようとしても出来るモノでは
ありません。


良心的な業者ならまだしも、悪徳な業者に掛かったらどのような
結果になるかはご想像される通りです。


また、大体が施工業者に設計・施工を依頼する時は1社に
依頼することになるので、工事代金の比較検討が出来ず、
結局は言い値で工事代金が決まってしまう恐れがあります。


上図のように「施主」「デザイナー」「施工業者」という3者があって
の契約であれば、施主にとってはまず、医師のカウンセリングを
受けるようにデザイナーに事細かに要望を伝えた上で、プランを
作成、デザインして頂くことが出来、その設計図書を施工業者数社
に見積依頼を行うので見積の比較と工事項目ごとに細かな査定を
デザイナーが行うことが出来ます。その業者の持つ施工技術能力
と見積金額を適正に判断し、施工業者を選定できます。


殆どのケースにおいて、予算金額内で一度で工事代金が決まる
などありません。大体が予算オーバーで出てきて、施主の優先
順位に応じて、減額設計を行い、予算内で要望を出来る限り実現
させるのがデザイナーの役割であります。


公共事業の入札が一度にして予定金額内で97%で落札などと言う
のは、工事の常識を持っている人間であれば明らかにおかしいと思う
のはそのためです。


さて、上図では3者対等な立場のように図示しておりますが、
「デザイナー」は「施主」の代理人であります。従って弁護士の
ように「施主」の代行をして施主の権利を守ることも「デザイナー」
の大きな役割であります。


「設計図書の作成」「見積の査定」の他にも、工事の手抜きが
ないかの「工事監理」など、「デザイナー」に委託することで大きな
メリットが生まれます。


長くなりましたが、「施主」の意見を事細かに聞き、権利を守ると
言う意味では「デザイナー」は施主にとっての主治医や顧問弁護士
のような立場になります。


ただ、デザイナーにも個人によって能力の差があります。デザイナー
を見抜く選定眼を養う上では、施主もそれなりにデザインについて
学習されると尚、宜しいのではないかと思います。


長谷川聡

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工事業者の請負形態とその組織図 (2006.12.26)

先日のコラムで取り上げた分離発注の話はこの組織図を
ご覧頂くと尚、分かりやすいと思います。


図を拡大する Click to Enlarge


一概に工事といっても、このように複数の業者が介在するので、
一般に言う工事代金 の坪単価というのも曖昧な物差しでしか
ありません。


複数の業者が被るほど人工(*注)は高くつきますし、また
工程監理が上手くいかなくなって同じ業者を何度も工事に
組み込めばその分人工は掛かりますし、その点は施工業者
の現場監督の力量にも拠りますし、その現場監督を監理
するのが私どもデザイナーの務めでもあります。


分離発注というのはこの組織図のようにまとめ役となる親請け
がなく、各工事業者と施主との間で随意契約して頂きます。


従って、親請け会社の段取りをデザイナーが務 めるという点で
デザイナーに負荷が掛かるのと、何か不具合のあった時に責任
の所在が親請け一社で対応出来ず、各業者と折衝しなければ
ならないというリスクが生じます。


労力と期間を要する割にはコストが余り下がらずリスクも増える
こともあるので、デ ザイナーとしては余りお薦めできる契約だとは、
私自身は思っておりません。


何度も繰り返しますが、今回に関しましては、工期が緩やか
であったこと、施主が旧 知であったこと、工事業態が少なく
絞れたことなど複数の要因が重なって出来た事例であります。


(*注)「人工」とは
“にんく”と読み、工事人一人あたりに掛かる人件費のことを意味します。


長谷川聡

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私の作品解説(1) bar fake (六本木) (2006.12.25)

これまで私のホームページは作品の画像主体で掲示してきましたが、
作品の意図や経 緯も含めて紹介して欲しいというご要望にお応えしまして、
1作品ごとに解説するコラムを連載していこうと思います。


この連載が、私、長谷川聡という一人のデザイナーをご理解頂く一助
となれば幸いです。


01barfake.jpg
bar fake/(六本木) 写真を拡大



この作品は私が個人で仕事を手掛けた最初の作品となるバーです。


クライアントから材質として「鉄」を使ったインテリア空間にしたいという
要望があり、 同じ鉄でも仕上げを変えることで様々なヴァリエーション
をもった仕上げを施しています。


具体例を挙げると『ガンブルー仕上げ』(拳銃を磨く錆止め仕上げ)、
『錆仕上げ』(表面のみ錆びさせ腐食はしない仕上げ)、
『黒皮仕上げ』(元々鉄が錆びないような加工を施している処理)などに
『ウレタンクリア塗装』(表面に透明なコーティング)を施していま す。


この店舗空間は、当時セリエAに移籍の決まっていたサッカー選手の
中田英寿氏がオーナーを務めるという設定のSKYperfecTV「nakata.net TV」
という番組のロケに使われ、ゲストとして 三浦知良氏、木村拓哉氏など
錚々たる方々が出演されました。


また、店のシンボルになるロゴのデザインは、今若手で注目されている
アートディレクター菊地敦己氏(現bluemark)にデザイン頂きました。


空間としては高い階高の地下空間の3方を取り囲むように
高さの異なる2層空間で分節してメリハリを付けています。


構造躯体、バーカウンター、テーブルは全て鉄でオリジナルのデザインをし、
椅子などの家具はCassina ixc.のものをセレクトしています。


ディテールとしては中2階への階段、照明組み込みのフロントパネルと
リキュールラック、格子扉、レストルームのカウンターなどがありますが、
残念ながらホームペー ジ上では全てが掲載されているわけではありません。


私の若き日の作品であり荒削りな部分もございますが、自分のデザイン
の方向性を占う一つの契機になった作品であることは間違いありません。


尚、誠に残念ながら、商業施設の宿命ですが、この作品は現存しておりません。


長谷川聡

次回の「私の作品解説」Club Garden(六本木)です。

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「分離発注」について (2006.10.27)

先日のコラムで「分離発注」について質問を頂いたので、
簡単にご説明します。


通常は施工業者に発注し、施工業者が様々な業種を
取りまとめて工事を行います。


従って、施工業者はもちろん経費を計上しますし、「親請」
ですから、何か施工上のミスや欠陥が生じた時の責任が
明確です。


ですので、「分離発注」は親請け業者の経費分だけ割安感
があると同時に、何かあった時 の対応にリスクが生じます。


また、施工業者が取りまとめる段取りをデザイナーがすることで、
手間と時間が生じ ますので、デザイナーとしても余りやりたくない
のは正直なところです。


今回は、旧知の方が施主でありお時間を頂いたことと、
各工事業者とも信頼のおける、今までに仕事をしたこと
のある業者だからこそ出来た特別な事例であると言えます。




フルプロダクトデザインスタジオ
長谷川聡

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芝公園のラウンジ (2006.10.19)

昨年デザインしました芝公園にありますラウンジが
竣工後一年を経ました。竣工時に撮影の機会を逃し、
やっと記録を収めました。


個人邸など、なかなか発表できない案件続きですが、
久しぶりにこちらをUPします。


芝公園のラウンジ 画像を拡大

コストは下がりますが多々問題もあります「分離発注」ですが、
施主は私の旧知の方ですので、ご理解を頂き今回は分離発注
で工事をしました。


業種は「造作」「ガラス」「石」 「電気」「家具」の5業種。
私の監理の手間が増え、少々時間も頂くのですが
無事に終えました。


1点大変だったのが「石」工事で、配送業者より現地受け渡し
の契約でしたが、レジデンスの1階で引き渡され、造作屋の
若い職人さんと台車で現場まで運びましたが、重 くて参り
ました。(苦笑)


また、何か新情報ありましたら、出来る限り掲載していきたい
と思います。


フルプロダクトデザインスタジオ
長谷川聡

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新年のご挨拶 (2006.01.05)

新年明けましておめでとうございます。

念頭から明るいニュースではないのが誠に残念ですが…
昨今の建築構造家による耐震強度偽装事件を目の当たりにして、
ものづくりに携わる作り手個人の表現行為が、そのままダイレクト
に社会問題になり 得るという責任の重さを痛感しております。

このような状況を鑑みて、尚一層気を引き締めると共に、
私たちの日常の生活が少しづつでも向上するように、日々、
デザインに努めて参りた いと思います。
本年もどうぞ、宜しくお願いいたします。

平成18年元旦

フルプロダクトデザインスタジオ
代表 長谷川聡







長谷川聡「e-doughnut」
 「デザイン・コンペティション海南 the final」
 表彰式及び作品展示会開催
(2005.03.10)

「デザイン・コンペティション海南 the final」の表彰式が開催されました。
長谷川聡の入選作「e-doughnut」も下記の通り展示されます。
皆様のご来場を心よりお待ちいたしております。

■海南展
日 時:3月5日(土)〜13日(日) 9:30〜18:00(5日は14時から)
場 所:JR海南駅構内物産観光センター
内 容:入賞作品及び企業賞最終候補作品(模型作品)
    一次審査通過全作品(平面作品)

■東京展
日 時:3月21日(月・祝)〜23日(水)
    11:00〜19:00(21日は14時から、23日は17時まで)
場 所:アクシス・ギャラリー・アネックス
    東京都港区六本木5-17-1 AXISビルB1F 〒106-0032
内 容:入賞・入選作品(会場スペースの都合により一部割愛させ
    て頂く場合があります。)

長谷川聡 「e-doughnut」の画像はこちらです。

e-doughnuts01.jpg


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 フィールドストーン株式会社 
 アーティストマネジメント事業部 
 担当 日吉
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「デザインコンペティション海南 the final」
  おかげ様で入選いたしました
(2005.01.31)

長谷川聡の作品「e-doughnut」が「デザインコンペティション海南 the final」で入選いたしました。

<デザイン・コンペティション海南 the final>
■主催:海南デザイン・ビエンナーレ実行委員会
□審査員(50音順/敬称略):
  川上 元美:デザイナー
  川崎 和男:デザイン・ディレクター/医学博士
  喜多 俊之:環境・プロダクトデザイナー
  神出 政巳:海南市長
  堀本   卓:株式会社カタログハウスピカイチ事典商品開発部次長 

2005年2月に表彰式・受賞作品展示会を開催予定
受賞作品の一覧はこちら

追って、長谷川聡作「e-doughnut」の画像をフィールドストーンのWEBにてご紹介いたします。
e-doughnut」及び長谷川聡に関するお問い合わせはこちらまでお寄せ下さい。
今後とも長谷川聡をご支援下さいますよう、お願い申し上げます。
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 フィールドストーン株式会社 
 アーティストマネジメント事業部 
 担当 日吉
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明けましておめでとうございます (2005.01.01)

新年明けましておめでとうございます。
私たちの日常の生活が少しづつでも向上するように、日々、デザインに努めて参りた いと思います。
本年もどうぞ、宜しくお願いいたします。

平成17年元旦
フルプロダクトデザインスタジオ
代表 長谷川聡
2005 full product.jpg

copyright (c) full product design studio 2004