難婚世代

2007.01.14

朝日新聞一面掲載の「ロストジェネレーション 25〜35歳」
という連載で「難婚世代」と題された記事が掲載されていた。

この世代で、結婚しない、結婚できない人が増えている
というもの。

記事の中で、ある独身女性のことが取り上げられていた。

その女性は、

34歳 東京都 派遣社員

<理想の結婚相手>
年収一千万以上
最低でも正社員

であり、

世田谷の閑静な住宅街に住んで、専業主婦になって、
子供には海外留学をさせて、休みは家族で旅行に行って-。

という結婚生活を思い描いているという。

派遣社員の彼女の手取り月収は、20万円台前半でボーナスは無し。

「自分の力だけでは年収500万円も無理。結婚は豊かな生活へ
ジャンプできる大きなチャンスだと思う」

という彼女は、一昨年の夏に結婚情報サービスを提供する会社
に登録したが、

「理想の相手はまだあらわれていない」という。


この記事を見て、久しぶりにある人物の事を思い出した。

数年前

「40歳までにどうしても結婚したいので誰か紹介して欲しい」

と周囲の人に相談していた当時39歳の男性がいた。

その人が女性に求める条件は

 美しい顔
 スレンダーな体型
 美大に通うお嬢様風の雰囲気
 三十歳未満であること
 性格の良さ
 自分を受け入れてくれる包容力

だった。

一方で、その彼は、チビ、デブ、ハゲ、不細工、不潔
いわゆる5冠王を達成しており、周囲は「条件の見直し」
を遠まわしに進言したようだが、本人はそれを変えること
なく、結局は独身のまま40歳を迎えた。

両者は、まさにこの新聞記事でいうところの「難婚世代」
の典型例であるが、共通することは(お互いに『共通』と
して同類にされることは不本意だろうが)、相手に何かを
求めるばかりで、自分が相手に何かをしてあげるという
発想が極めて希薄であることではなかろうか。

記事に掲載されていた女性にとって、結婚が「大きなチャンス」
であるとして、では、相手の男性にとって彼女との結婚は一体
何なのだろう?自分が「大きなチャンス」を得て、相手の男性
には何を与えることが出来るのだろう?

また、理想の女性像として5つの条件を掲げ続けた「5冠王」
の男性にとって、自らはそれにふさわしい何を女性に提供する
ことができるのだろう?

かつてジョン・F・ケネディ
「国が何をしてくれるのかを問うのではなく、自分が国のために
何が出来るのかを問うべき」
との言葉を残したが、この二人
が「難婚」の時代を生き抜くために「国のために何かをすべき」
とはいわないが、

相手が何を与えてくれるのかを問うのではなく、
相手のために自分が何を与えることができるのかを問うべき

などというのは、やはり余計なおせっかいなので、やめておいた方
が正解なのだろうが、ついついコラムで書いてみたりする。


石原功


P.S.
ちなみに「5冠王」の彼はカツラをかぶっていたので、
「公式には」ハゲではない。周囲は誰も指摘はしな
かったようだが、多くの人は気付いていたずだ。
無論、本人は大枚はたいて買ったカツラに周囲が
気付いているとは思っていないようだったが。

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